現実的に運用可能なバッテリー式電気バスALFABUS ECITY L10の実物を見てきました
幸運にも中を撮影できましたので写真と共にご紹介します
ALFABUS ECITY L10とは
中国の常隆客车有限公司が制作するバスで日本の規格に合わせた設計となっています
航続距離は公称250kmで日本の路線バス事情でも活躍できるように作られています
スペックの詳細は過去ログで
今回はスペック表では分からない細部を見てきましたよ!
運転席
運転席は至って普通です。もちろん変速は無いのでATと同じ運転感
シフトショックが無いのは運転手としては有難いそうです
ウインカーレバー
ウインカーのレバーは日本と同じ右側
右ハンドルでも左レバー=ウインカーの場合が多いのですがアルファバスは日本に合わせた親切設計
トヨタやホンダの逆輸入車は左なので見習って欲しい
ただし、部品を共通にしたかったのかライトやワイパーのスイッチは逆回転で作動
普通は運転席から見て奥に回していくと作動するのが手前に回すとオンになります
メーター
メーターは中央にマルチインフォメーションディスプレイを装備したタイプになります
(撮影時は前乗降口が開いていたので赤く表示されています)
①回転計ですがエンジンが無いのでダミー
②走行用バッテリーの残量計と24Vバッテリーの電圧計を装備
(SOCとはState Of Chargeの略)
③マルチインフォメーショディスプレイ
左端が走行用バッテリー残量
中央が車両状況
右が24Vバッテリーの電圧
なぜか②と同じ内容のデジタル表記
その下は表示名通りです
④の大メーターはスピード計
⑤はドアやブレーキ用の圧縮タンクの圧力計
必要かつ充分なメーターですね
シート
シートは自動調整。路線バスにメモリ機能付きは珍しい。もちろん3点式ベルト
客席
客席は海外でよく使われているタイプ
シート
取り付けは一本足+壁付けタイプ
個人的には重たい人が勢い良く座ったら曲がるのでは?と思いますが大丈夫でしょうか
全ての客席に1個ずつUSB充電があります
あれば有難いですが日本の路線バス乗車時間を考えると疑問
非常口は運転席側の最後列にあります
車いすスロープ
車いすのスロープは床の跳ね上げ式で手早く作業できそうです
エアコン
エアコンは冷暖とも上方の同じ吹き出し口から送風されます
運転手の話によるとエアコンを使うと電気を大量消費するので休憩時は切るそうです
外装
外装は見た目普通です。マフラーが無いのが特徴ですね
エンジンルームやその他の整備用外装パネルを開けるには工具が必要
日本では珍しいですが海外の治安に対応しているようです
充電ポート
充電口はチャデモ規格の急速充電ポートのみ。最大100kWの超急速充電に対応
運転席側に付いていますが日本では助手席側の方が便利では?と思います
反対側のパネル内には100Vのコンセントがあり非常時に家庭用電源を取れるようになっています
路肩灯
路肩灯は下向き白色・斜め向きが黄色のハイブリッド。もちろんLED
タイヤ
タイヤは日本の規格に合わせています。サイズは写真の通り。実物はブリヂストンタイヤでした
開閉ボタン
左前に外から乗降口の閉じボタンがあります
中のボタンを長押しすると閉まります。開けるときはワンプッシュ
怪我防止のゴムが恐ろしいほど雑な上に中のボタンが穴とズレていて押しくいです
エンジンルーム
ボンネットを開けるには工具が必要だったので空気取り入れ口からの覗き写真
コンパクトな内容物でスカスカな感じでした
時々インバーターの温度が上がるのかファンが回っていました
まとめ
このような感じで日本でも活躍できるように規格を合わせてきています
運用には急速充電器の設置が必要ですが朝晩の住宅街の騒音対策に良いのではないでしょうか?
今後の活躍に期待します
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