プロローグ
前に勤めていた会社で、大きなミスが有りました
社長が顧客に謝りに行き、そのあとで
「誰の責任や!!」
と激怒して全社員の前でいいました
「社長の責任です。だから謝りに行ったのでは?」
と言えたらカッコいいのですが現実は心の中で思っただけw
でも実際に責任をとるのは会社であり、社長ですよね?
個人に弁償させたら労基違反です
今回は「原因」と「責任」の話です
原因と責任は同じ?
まあ社長は
「何が原因」で「誰がした」のかを
聞きたかったのでしょう
でも、
「原因」と「責任」は似て非なるものです
原因とは
原因とは何でしょうか?
物事を引き起こした元の事ですね
責任とは
それに対して責任は
2 自分のした事の結果について責めを負うこと。特に、失敗や損失による責めを負うこと。「事故の責任をとる」「責任転嫁」
3 法律上の不利益または制裁を負わされること。特に、違法な行為をした者が法律上の制裁を受ける負担。主要なものに民事責任と刑事責任とがある。goo 辞書
今回の場合は「2」の意味合いが最も近いですね
物事が起こった後に、誰がどの様に解決するかです
違う意味なのに
このように、かなり意味合いは違います
しかし、先ほどの社長の様に、同じ意味で使う方も多くいらっしゃる様に感じます
それは何故でしょうか?
原因→責任
生活していて、自分が原因になった場合は責任を取ることが多いので流れとしては
「原因→責任」
の順で考え、謝ったり弁償したりします
なので、これから起こらない様にするために
「責任→原因」
で解決しようとします
原因=責任?
それで「原因=責任」と考えてしまいがちですが、
それでは問題を解決できないと管理人は思います
原因と責任は別ものの場合も
責任と原因は別で考えるべきだと管理人は思います
例をあげてみます
脇道からの流入
脇道からメインの道路に流入する時に、右側からこちら側にウインカーを出してくる車
よくある状況ですよね?
向こうは手前で曲がるので、流入しようとしたら、そのまま直進で衝突
事故にならなくてもヒヤリハットを経験した方も多いと思います
(自分は赤い車という設定)
この場合は何が原因でしょうか?
そのウインカーが無ければ、間違いなく止まっていたので
ウインカーが原因なのは間違いないですよね
ですが、おそらくは60:40程度でこちらの過失が多くなると思われます
原因と責任は大きく剥離しています
踏切
踏切の遮断機が下りていないので、一時停止し進入したら電車がきて衝突
この場合は誰が悪いですか?
事故の責任は100:0で車が悪くなります
原因は遮断機の故障ですが、車が電車を確認する義務があるのでこうなります
(もちろん、遮断機の管理会社もそれなりの罰を受ける可能性がありますが)
信号のない横断歩道
横断歩道での接触は、100%車側の過失が多いです
しかし、現実には飛び出しを予見するのは困難な場合も
このように
このように明らかに故障やミスが無ければ事故にならなかったものでも
責任としては別勘定になることは多々あります
普段の愚痴で
「遅れたのは渋滞が原因なのに謝罪を要求された」
バスの運転手なら一度は言ったか聞いたことがあるはず
この時の乗客と運転手の心情を冷静に見てみましょう
乗客・責任
遅れたのは運転手が悪い(責任)謝罪すべき
運転手・原因
遅れたのは渋滞が悪い(原因)私は悪くない
すれ違い
このように乗客と運転手は考えていことが違うので会話がかみ合わないです
「道路状況などによって…」と但し書きがあるので、運転手に責任は無いと思われますが、
会社としても到着時間を指定しているので
「申し訳ない」くらい言ってもいいのでは?と思いますが、いかがでしょうか
終わりに
「原因」と「責任」は似て非なるものというのは納得いただけましたか?
組織はとにかく「責任」をメインに物事を進めがちです
しかし「改善」は「原因」を取り除くことが重要
下手に「責任」の話をすると真実は隠されてしまします
今後は「誰の責任」ではなく「何が原因」という考えで改善することをお勧めします
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