最近水素エンジンが話題だけど
今までのとは違うの?
ガソリンの代わりに水素を
燃やすエンジンだよ
最近は燃料電池車より水素エンジン車が話題ですね
水素エンジン車の特徴や悩みどころをチェックしていきます
水素エンジンとは
水素を燃やして動力を得るエンジンです
普通のエンジンの燃料に水素を使ったと考えてください
今までは軽油・重油・ガソリンが主でしたが、今後は主流になる可能性が有ります
なぜ今までできなかったの?
15年前(2006年2月)にリース販売された水素ロータリーエンジンが有ります
ピストンエンジンはBMWが限定販売されましたが100台限定
実用は難しかったみたいです
理由を見ていきます
航続距離が短かかった
最大の要因は「航続距離が短い」でした
当時は水素タンクが200~350気圧程度のもので1充填あたり100km程
また充填できるステーションも無く、普通には使えないものでした
それがMIRAIの登場で水素タンクが700気圧以上になり
航続距離が一気に伸びたので、これからは期待できます
異常燃焼が起こる
(プレイグニッション)
ガソリンエンジンにも少しありますが、異常燃焼が起こります
水素はガソリンより燃えやすいので、少しの燃えカスや熱源で着火します
現代の制御で燃焼室内をコントロールできるようになったのが大きいですね
熱エネルギーが少ない
ガソリン等は液体ですが水素は気体。しかも一番軽い気体
エネルギー密度が低い=燃えても力が無いです
タクシーなどのガス車にも言えることですが、トルクが小さいです
管理人が務めている会社にもガス仕様のバスが有りましたが
ディーゼルに比べトルクが無く、エンストし易かったです
メリット
水素エンジンのメリットを紹介していきます
CO2(二酸化炭素)を排出しない
水素(H)を燃やすだけ、炭素(C)が無いのでCO2は出しません
現在のエコカーの目標の一つ「CO2」削減は達成されます
(ガソリン・軽油は炭化水素HC)
今までのエンジン部品が使える
今までのシリンダーやピストンがそのまま流用できます
電気自動車はこれまでの部品メーカー体系を壊す可能性が有りましたが
このエンジンはCO2を出さずに今までの技術と雇用を維持できます
トヨタが急いで開発しているのはこれが大きいと思われます
燃焼速度が速い
燃焼速度が速いと高回転でパワーが出せます
また、ガソリンがトラックやバスに使われないのは燃焼が遅くて大きなシリンダだと
効率が悪くなるからです
そういう意味では将来的にディーゼルの代わりになるかもしれません
デメリット
ようやく実用化に一歩近づいた水素エンジンですが、課題は山積しています
有害物質を出す
MIRAIなどの燃料電池車とは違い排気ガスを出しますので若干ですが有害物質が出ます
また大気中で燃焼するのでNOX(窒素酸化物)も発生します
それでも今までのエンジンよりかは遥かにクリーンですが
燃焼温度が高い
≒燃焼効率が悪い
燃焼温度が高いのが厄介です
温度が高いということは、エネルギーが熱になってパワーにならないということ
オーバーヒート対策も必要ということです
結果燃費にも影響します
過去の熱効率は20%程度
今のレベルだと格段にUPしてそうですが
水素脆化が起きる
原因は研究段階ですが水素は金属をもろくする性質が確認されています
水素に長時間さらされるエンジンは耐久性が気になります
水素エンジン車でWRC!
水素エンジンでWRC(世界ラリー選手権)を走行!
デモ走行で使われたのですが、もう普通走れますね!
ちなみにトヨタ自動車社長自ら走らせています!
DKインプレッション
ドリキン土屋圭一が走行して感想を言っています!
ガソリン車と大差ないので実用の可能性大ですね!
まとめ
- 水素エンジンは水素を直接燃やすエンジンである
- ピストン等は殆どそのまま使えるため現在の生産システムを使える
- 二酸化炭素を出さないが窒素酸化物は出る
- 水素脆弱が起こる可能性があり耐久性が疑問
燃料電池と並行して水素エンジンが実用化されればCO2削減が進みます
個人的にはモーターの方が好きですが、エンジン音や鼓動が好きな方には朗報ですね!
コメント
安来の素材開発は根本をおさえてますね。グーリン経済には粘根菌か。