暖機運転は要らないって聞くけど
不要の理由を聞いてみよう
車の暖機運転が必要派と不要派がいらっしゃいますが、どちらを信じますか?
どちらかと言えば管理人は不要派なので、そちら側の意見を述べていきます
※気温0℃前後の朝に乗用車での通勤を想定しています。極寒冷地やサーキット走行前等は別です。
部品精度が上がったので不要
オイルを循環させるために空いてある隙間はエンジンが暖まっている状態で設計されています
それが温度変化により変わってしまうと摩耗が促進される可能性があり
それが暖機必要な理由の一つとされています
ですが現在は部品精度が上がりバラつきが無くなっているため暖機は不要とのことです
というより暖機にしても徐々に膨張しクリアランスが戻っていくのだけなので
低負荷で走っても変わらないのが現実というところでしょうか?
各部に高負荷をかける全開走行は避け、暖まるまではユックリ走るのが良いと考えます
実際にどれくらい精度が変わるか計算してみる
この記事によると軸径の1/1000弱の間隙が適正値のようです
コンロッドとクランクの取付部を例にします
軸直径が10cmだとすると隙間は0.1mmです。これが適正値です
100℃で直径10cmの鉄が0℃になると約0.117mm小さくなり隙間は0.217mmに増加します
差が広がる方向なのでオイルが入りやすくなり悪い方向ではないと思われます
エンジンオイルの品質向上で不要
オイルの品質は格段に向上しました。
特に低燃費志向で粘度が下がり最初から柔らかいオイルを使う傾向
エンジン始動時でも各部に循環しやすくなっています
比較
昔標準の10W-30と現在主流の0W-20で比較
(数値トヨタキャッスルオイル、0℃計算値)
0℃ | 40℃ | 100℃ | |
10W-30 | 107.56 | 68.7 | 10.4 |
0W-20 | 52.74 | 35 | 8.38 |
0℃時点で半分の固さです。昔に比べ柔らかいのが良く分かります
ですが粘度と潤滑は別でオイルの馴染みを考えると少し熱が欲しいところ
「1分間暖機」を推奨しているのはオイルを少し暖め潤滑をある程度良くするのが一番の理由です
セルがエンジンを傷つける⁉
リンク:日常の使用で何気なくメタル君にダメ―ジを与えてるのは、、、
リンクのブログでも書いてあるようにエンジン始動時はダメージを与えます
この摩耗を減らすには添加剤をお勧めします
燃料調整が最適になったので不要
昔は「キャブレター」でガソリンと空気を混ぜて混合気を作っていました
エンジンが冷えていると入ってくる空気が冷たくガソリンが気化しにくいです
またシリンダ内も冷えていて予熱不十分で燃焼が起こらず
エンジンが始動するまでに何回もセルを回していました
ですが今はインジェクションで霧のように噴霧できるので気化しやすくなった上
コンピュータで燃焼しやすい濃度に調整するので即始動できるようになりました
昔は絶対に暖機が必要だった⁉
昔は走りだしても暖まるまではパワーが無くエンストを気にしながら走っていました
それが今では始動直後でも普通に走れます
暖機必要派はこの時の
「暖まらないとちゃんと走らない」の経験から暖機は必要だと考えていると思います
触媒が機能しないので暖機は無用
触媒は排気ガスの熱を利用し未燃ガスを再反応させ排出ガスを綺麗にしています
それがアイドリングでは熱が足りずに効果を発揮できません
走行しているときの大量な排気ガスが無いと触媒が機能せず大気汚染の原因となります
燃料が勿体ないのでやめるべき
暖機運転は止まっている状態で行います
つまりどれだけ燃料を使っても「移動」という本来の目的に貢献しません
暖めるながらも走ることで燃費に貢献する方がお財布にも優しいです
条例で禁止されているのでやめるべき
大阪府生活環境の保全等に関する条例
大阪府HPより引用
第四十一条の二
自動車の運転者は、自動車排出ガスの低減を図るため、駐車をする場合には、当該自動車の原動機を停止しなければならない。(一部抜粋)
このように決められています。一応理由があればアイドリングは許可されますが
メーカーが暖機が必要と言っていないので、やむを得ない事情には入らないと思われます
暖房が出るのが遅いのでやめるべき
暖房はエンジンの廃熱を暖房に利用しているため、冷えていると温風が出ません
「エンジンが暖まる=燃料を消費する」なので走って大量に使った方が早く温風がでます
暖機中は家にいれば暖かいですが、ガソリンが無駄になります
電気自動車は直ぐに温風がでる
EVは家庭用エアコンと同じ原理で熱を作っているので温風が直ぐに出ます
(車・グレードによる)
車種によってはスマホでエアコンを起動できるので走り始めから暖かな室内で運転できます
まとめ
このように不要派の意見も的を射ているものが多々あります
沢山の意見を聞いて最適な選択をしてくださいね
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