【実践】路線バスの運転席は暑い!運転席を涼しくする方法を日野ポンチョで解説

メカニズムのすすめ
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路線バスの運転席は暑い!絶対に設計ミスだと言いたい!

とは言え愚痴っても仕方がないですね

「運転席が暑い!」の解決法を考えましたのでシェアします

結論

設定温度23℃
風量 自動
風が弱くなったら後ろドアを開ける

詳しく解説していきます

解説が面倒な人は目次のフローチャートに飛んでください
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気温と車両

先ずは前提条件
今回は灼熱の夏場カンカン照りという条件

この中で涼しくする方法を考えていきます

天気(実験日時)

日時:2021年8月某日 13時前後
天気:晴れ 予想最高気温38℃
場所:関西郊外

天気が良い日の日中です
天気が悪い日などの事は、別の機会に

車両

平成18年式 HX6 日野ポンチョ 68万キロ
少し古めですが、エアコンの効きは良い車両

状況

昼間なのでバス停に停まる機会は少なく、ドアは15分に1回程度しか開けない状態

基本ポンチョのエアコンは良く効きます。日中でも扉を閉めておけば車内は涼しくなっていきます

「エアコンが良く効く。乗客席は寒くなるけど運転席は暑い!」な車両です

エアコン自体が効かない車はコチラを参考に

そもそもなぜ暑い?

冷たい空気は下に溜まる

一番大きな理由は「冷たい空気は下に」行くからです

天井近くにある吹出口から冷風が出ますが、上部の空気を冷やさずに下に溜まります

熱い水に氷を入れても直ぐには溶けませんね

それと同じように冷気は天井近くを冷やすことなく一気に下り、床付近に溜まります

結果、運転席がある天井近くは暑いまま、床付近の客席は涼しくなり、冷房が止まります

ちなみに乗用車は (タップ・クリックで開く)
ちなみに乗用車は

2列シートの乗用車は前部にしかエアコン吹き出し口が有りません

これで後ろの席を冷やそうとすると前ばかり冷えます

前が寒いか後ろが暑いか。路線バスの運転席と客席の関係に似てますね

その場合は「暖房を混ぜる」という制御をしています

キンキンに冷えた空気を送ると前が寒くなります、すると冷房を止めてしまい後ろが暑い…

なので暖房を混ぜ「ソコソコ涼しい風」を作り強風で後ろまで流します

前席の方が若干涼しいですが、それでも後ろまでしっかり風が届きます

このようにして前後の気温差を減らすようにしています

直射日光

二つ目は直射日光です

客席の窓ガラスは昔であればカーテン、今であればスモークになっています。

しかし運転席付近は規制により最低限のUVカットのみ

太陽光は皮膚や服に当たり熱を作り体感温度は数度高くなります

ですので、運転席との体感温度差は5℃以上と考えて間違いないです

外気を冷やせない

普通の車は外気導入すると取り入れた空気を冷やしてから室内に入れます。

しかし路線バスはその機能が無いので外気導入すると熱風が出ます

内気循環にしておく

外気導入にすると走行風で外の熱風が入ってくるので運転席だけ暑くなります

必ず内気循環にしてください

特に4月ぐらいですと「温水バルブ」が開いており、暖房と同じ熱風が出ます

暖房をしないのであれば必ず閉じておきましょう

冷風が出続けてほしい

つまりは、直射日光が当たる限り体感的温度はズンズン高くなります

涼しく感じるには、冷房を出し続ける必要があります

冷風を強制的に出し続けるのは簡単ですが、今度は客席が冷蔵庫の様になってしまいます

「除湿」を入れると弱冷風が出続けるが…(写真は現行型)

そうなると乗客から「寒い」とクレームが…

ですので客席と運転席両方がチョウド良くなる方法を。

その解説と根拠を説明していきます

根拠の説明

設定温度23℃と自動風量の意味

センサーの感知温度です。室内温度とはズレがあります

最初に23℃/風量自動に設定が良いと提示した理由の解説です

23℃設定自動風量に設定すると図の様な室温分布になります

25℃までは冷強風25℃から22℃までは冷弱風それ以下は弱風(冷無)

室温は23℃を境に±1℃で推移。22℃になると冷房が切れ24℃になるとまた入ります

また、22℃になると冷風が無くなり、客室は寒く運転席は暑いという状況になります。

※一般的なエアコンの制御です。イメージとして見てください

後ろのドアを開ける理由

後ろのドアを開けると室温が上昇し、また強冷風が出ます

このようにドアを開けると、また冷風がでて運転席が冷えます

なので、これをタイミングよく繰り返すことで冷風を出し続けることが出来ます

前では無く後ろのドアなのは運転席付近は温度上昇が少ないまま冷風を出すようにするためです

ベストは強冷風から弱冷風に変わったらドアを開ける

管理人推奨のタイミングは「強冷風→強冷風に変わったら後ろのドアを開ける

それを繰り返すと図のように長い間、強冷風を出し続けることが出来ます

すると客席は暖まるので、運転席共に「暑く無く寒く無く」の室温が実現されます

ちなみに客席は暑くなりかけますが冷風が出ているので体感温度は暑くないと思われます

どれくらいの時間ドア開ける?

時間は5秒程度が良い感じでした

ドアを開け5秒数えて閉めると良い感じですが、この辺りはTPOです

フローチャート

まとめます
運行して冷風が無くなってきたら…

後ろドアを5秒開ける

ドアを閉め運行
(強冷風)

弱冷風になったらバス停に停まる

後ろドア開ける(最初に戻る)

を繰り返します

その他注意事項

開けすぎに注意

開けすぎると室内温が高くなりすぎて、吹き出し口からの風がぬるくなります

これは、エアコンは室内の風を再冷却しているためです

色々試して最善の時間を見つけましょう

停車中にクラッチを踏まない

エアコンを入れるとアイドリング回転が約600→約800回転に上がります

これは冷気を作る力を増やすのが理由の一つ

それがクラッチを踏むとキャンセルされ、冷気を作る能力が下がります

信号待ちやバス停ではクラッチから足を放しましょう

何故回転が落ちるとダメ?

客室を暖めるイメージで

普通の人からすると夏服で23℃は寒いです

客室を寒さから解放するイメージでドアを開けましょう

理由を聞かれたら換気

理由を聞かれたら「換気」と答えましょう。説明が複雑ですし、面倒な人もいます

「暑いから」なんていったら

「金払ってるんだから我慢しろ」とややこしい人もいないとは限りません

まとめ

  • 運転席が暑いのは冷房が止まるため
  • 客席が冷え切ると冷風は止まってしまうので後ろドアを開ける
  • 設定は23℃、自動風量がベスト
  • ドアを開けるのは風量が弱になったら

最近の夏は殺人級の暑さです

工夫して快適にすごしましょう!

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