ガソリン車の暖房って
無限に使えるの?
廃熱だから
燃料を使った分だけだよ
バスの窓を開けているので、
朝の寒い時間帯はエンジンをかけていても
水温が下がっていきます
実際にどれぐらいの熱がでて
どれぐらい使えるのでしょうか?
立ち往生した時の燃料の調整などにも
是非活用してください
計算していきます
先に結論
乗用車の立ち往生時の暖房は
家庭用ヒータ2個同時に使ったくらい
この熱量があれば
燃料がある限り使い放題ですね
以下詳細を見ていきます
熱効率
ガソリンエンジンの熱効率は、
日刊工業新聞HP
現在40%程度に達している。
損失の内訳は、排気で約30%、
冷却で27%、摩擦、ポンプなどの
動力損失で3%程度だ
燃料のエネルギーの内
動力に40%
排気に30%
冷却水に27+3=30%
と言うことですね
実際にはエンジン表面からの熱損等が
考えられますが、今回は概算なので
30%が暖房に使えると計算します
↓
バスは燃料のエネルギーを
暖房を入れると70%利用している
↓
つまり夏場の熱効率は40%
冬場の熱効率は70%になります
ガソリン・軽油ってスゴイ!
※暖房に使われなかった廃熱は
ラジエターから放出されます
熱量→電力
燃料の持つエネルギーを
電気の単位であるkW/hに変換します
ガソリン
33.36÷3.6≒9.27kW/h
軽油
38.04÷3.6≒10.57kW/h
軽油の方がエネルギー量が多いのね
軽油の方がエネルギー量が多いからです
家庭用ヒーター1200w
数字を見てもピンと来ないので
「家庭用のヒーターが何個同時に使った時の暖かさ」
になるかで見本を作ります
うちで普段使っているYAMAZEN製
消費電力1.2kW
ちなみにヘアドライヤーでも
同じ消費電力です
消費燃料
乗用車
ガソリン
平均的な2000cc程度の車で計算
1時間アイドリング=0.9ℓ消費
10km走行で1ℓ消費
大型バス・トラック
ディーゼル車
1時間アイドリング=2ℓ消費
3km走行で1ℓ消費
平均時速20km
一般道を昼間に走っていると
信号待ち等で平均20km程度進みます
(平均時速20km)
乗用車なら1時間走ると約2ℓ消費
バストラックは約6.7ℓ消費します
計算式
乗用車
アイドリング時
0.9ℓ×廃熱30%×9.27kW≒2.5kW/h
家庭用ヒータ2個同時に使ったくらい
走行時
2ℓ×廃熱30%×9.27kW≒5.6kW/h
家庭用ヒータ4個同時に使ったくらい
大型トラック・バス
アイドリング時
2ℓ×廃熱30%×9.27kW≒5.6kW/h
家庭用ヒータ15個半を同時使用くらい
走行時
6.7ℓ×廃熱30%×9.27kW≒18.6kW/h
家庭用ヒータ15個半を同時使用くらい
アイドリング熱では
バスの広大な室内には足りないのね
まとめ
・雪道の立ち往生時
普通車はアイドリングの廃熱で
暖房は使い放題である
・バス以外はエンジンが暖まれば
暖房熱に困ることはない
・バスは朝の室内が冷えているときのみ
アイドリング熱では足りない
走って廃熱を作る必要がある
ガソリン・軽油車は暖房は使い放題
我慢せずに暖房を使い、
快適にドライブしましょう
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